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止まらない!アクリル系止水材に注意!止まらない!アクリル系止水材に注意!
弊社で推奨していますアクリル系止水材【バンデックスフレキシン】【バンデフレキシン】【フレキシン極】と同じ分類だと勘違いしてしまう【(止まらない)アクリル系止水材】が存在しています。
【アクリル系止水材】と分類されるようですが、全く似て非なるものです。薬液の硬化物を見て頂くと一目瞭然ですが、雲泥の差ではなく、全くの別物です。
注入機材を含めて完全に違うものです。同等品ではありません。
施設に飛び込み営業をし、また、ダイレクトメールを送付して、ご理解してくれた施設で発注され、落札した建設会社が、【(止まらない)アクリル系止水材】を使用したという事例が散見されています。
【(止まらない)アクリル系止水材】でも竣工時には何とかして漏水は止めているとは思いますが、地震等による挙動や経年劣化による薬液の収縮、目地やひび割れ等の拡張により再漏水が発生する可能性が高いです。
その結果、ウレタン系止水材もアクリル系止水材も止まらない。という評価されることが受け入れられません。
(ウレタン樹脂止水材を先行注入した後でアクリル系止水材を注入する工法があるようです。アクリル系止水材と分類し、営業展開しているメーカー、工事店が存在しています。)
工法の選定はくれぐれも慎重にお願いしたいと思っております。
株式会社日立東亜建工 代表取締役 大宮 義一
ご参考までにご参考までに
以下の画像は左から、
① 水没させていない薬液硬化物
② 2日間水没させた硬化物
③ 5日間水没させた硬化物
です。
① 水没させていない薬液硬化物
② 2日間水没させた硬化物
③ 5日間水没させた硬化物
水没させていない硬化物①の直径が8㎝だったのに、2日間水没させると10㎝まで膨張し(硬化物②)、
引き続き5日間まで水没させると11㎝まで膨張します(硬化物③)。
硬化物は水に触れ続けると最大で2倍以上に膨張しますが、脆い硬化物になってしまい止水性は低下します。
硬化した薬液硬化物が水に触れ続けることで膨張する性能こそが、
止まるアクリル系止水材【バンデックスフレキシン】【バンデフレキシン】【フレキシン極】の特徴の一つです。
④ 水没前後比較写真(視点横)
⑤ 水没前後比較写真(視点上)
ご注意下さい!ご注意ください!
① 疎水性型のウレタン系止水材
発泡性の高い疎水性型のウレタン系止水材はスポンジ状になります。滲む程度の漏水には対応できますが、流れ出るような漏水には対応できません。
② 親水性型のウレタン系止水材
(反応後3年経過)
水と反応するとゴム状に硬化する親水性型ウレタン系止水材(3年経過)1/3程度まで体積収縮してしまいました。(ペットボトル内で反応)
③ 親水性型のウレタン系止水材
(反応後2年経過)
水と反応するとゴム状に硬化する親水性型ウレタン系止水材(2年経過)1/2程度まで体積収縮してしまいました。(ペットボトル内で反応)
④ 親水性型のウレタン系止水材
(反応直後)
水と反応するとゴム状に硬化する親水性型ウレタン系止水材(直後)(ペットボトル内で反応)
ウレタン系止水材はアクリル系止水材よりも大分安価に施工できますが、このような性質から施工後、早ければ数か月で再漏水が発生します。
※再漏水はウレタン系止水材を使用した施工業者の施工不良ではなく、物性に起因するものです。
※ウレタン系止水材原液は毒性の硬い薬液です。水と反応すると無毒になると言われていますが上水非対応です。
※ウレタン系止水材よりも更に安価で施工できるUカット&シーリングで計画をする施設もあるようですが、Uカット&シーリングでは水止めはできません。目的が違います。
※ウレタン系止水材よりも更に安価で施工できるエポキシ樹脂系低圧注入材で計画する施設もあるようですが、やはり水止めはできません。目的が違います。